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DANDELION★SEED>ダンデライオン用語辞典>あ行>アイコトバ/優しい空(村田 亮3rdシングル) 村田亮の3rdシングル。2002年3月6日にテイチクよりリリース。 「収録曲」 1.アイコトバ(作詞:村田 亮/山田ひろし 作曲:村田 亮 編曲:伊藤心太郎) 2.優しい空(作詞:村田 亮/山田ひろし 作曲:村田 亮 編曲:伊藤心太郎) 3.アイコトバ -Back track version- 4.優しい空 -Back track version-
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「うん、順調順調」 「貴方は何がしたいんですか?」 キーボードをカタカタとリズミカルに打ち込む。 素早い操作で行われたそれは意味のある文章を作り出し、電子上の交流場に新たな一文を書き足した。 相手は携帯なのに対し、こちらはパソコン。打ち込むスピードは段違いだ。 俺の座っていた椅子に腰掛け、ノートパソコンを操作している男。 俺がある意味で一番出会いたくない男、喪失の物語は我が物顔でチャットを楽しんでいた。 「なにって……俺の誤情報を正すために頑張ってるんだけど?」 「それ、本当に誤情報なんですか?少女を人質にとって人のパソコンを強制的に奪うなんて犯罪者臭がプンプンしますけど」 「別に良いじゃん、宝の持ち腐れよりはマシだろう?」 あの後、俺は彼に半ば脅されながら自分たちのことについて、チャットについて話した。 と言っても、全てを話した訳じゃない。最低限必要な事だけだ。 もしこのパソコンが『書き手バトルロワイアル3rd@wiki』に通じていると話したら、俺はもうこの世にいない。 俺が彼のしてきた悪行の数々を知っているとばれたら、間違いなく俺は口封じに殺されてしまうだろう。 「それで?何か俺に話があるんだろう?」 「……どうしてそう思います?」 「わざわざ危なそうなミサカ君に、ロゴちゃんの服探しを頼むなんて、普通に考えればおかしいでしょ」 そう、今この部屋には俺たちしか居ない。 ミサカことびーはち氏はロゴ作成人と共に一階で服や他の物を物色中のはずだ。 確かに、普通に考えれば危険。だけど、俺には確信があった。 (前話、『望み』を見た限りでは、びーはち氏は一時的に沈静化している。 少なくとも、今は安全。ならば俺のすることは……) 「……『親愛の物語』、『狼』、これだけ言えば分かって貰えるでしょうか」 「ああ、君が彼女の選んだ三人目かい。こんな所で早くも会えるなんて運命的だね」 彼も予想はしていたのか特に驚かずに返答した。 俺の目的は彼と『狼』について話すこと。 まだロゴ作成人やびーはち氏には話していないトップシークレットについてだ。 それにしても助かった。彼はあっさり納得してくれたけどこちらとしては戦々恐々ものだ。 もしも、「何故俺が関係者だと分かったの?」と聞かれたら面倒くさいことになるところだった。 もちろん、「親愛の物語に教えて貰った」などと嘘を吐くのも一時的にはオッケーだろう。 しかし問題となるのは、12時に発動する『嘘を見破る』呪いだ。 このまま彼と共に狼を探すことになれば『豪華客船』に行って俺が狼でないことを証明しなければいけない。 その時に、同時に俺が吐いてきた嘘もばれてしまう。 どの程度までが『嘘』だと判断されるのかは分からないが、不確定要素は出来るだけ消しておきたい。 そう、全てを知ってなお、俺は彼と協力するつもりだ。 「なにか進展はありましたか?」 「ああ、いくつか君に話しておこう」 喪失の物語は得意げに自分の計画について語り出したが、既にこちらは全て知っている。 とりあえず曖昧な相づちを打っておきながら、俺はこれまでの、そしてこれからの俺の計画について再び考えを巡らした。 まず、喪失の物語本人について。 ラノロワのトップ書き手。外見は折原臨也。 口や頭が回り、機転も利く。能力は後付だが、かなり強力。 熱血対主催(の振り)→マーダー(?)→頭脳派対主催、と既に何度もスタンスを変えている。 最も、根底にある「ロワを盛り上げる」という意識は変わっていないようだが。 彼の目的は単純明快。 『主催者を倒し、その力を奪う。そして参加者を全員生き返らせる』これが表の目的。 そのためならチートな力でも惜しみなく使うし、障害となる狼を探すのにも熱心だ。 流石に『皆殺し』発言はヤバイと個人的に思うが、12時になる前に生き残りを全員船に集めれば余計な犠牲者は一切出さずに済む。 俺の考えを甘い、という人もいるかもしれない。そんなに上手くいくかと。 だが、俺は思ってしまったんだ。 書き手ロワ3rdのwikiを読み進め、幾多の物語を知っている俺は。 ……死んで良い人間なんか、いなかったんだ。 確かに、死んだ中には救いようのないヤツもいる。 ただ、闘争本能に身を捧げ続けた者も、他の人間を騙し、楽しんでいた者もいた。 でも、それ以上に多くの書き手は自分のロワや他の書き手達のことを考えてる書き手の鑑だった。 これは、俺なりの罪滅ぼしなのかも知れない。 何が起こっているのか全て知っていて、それでも何も出来なかった俺。 自分には力がないから、過疎ロワの人間だからと、俺は自分でも気付かないうちに逃げていた。 鳥取県で他の書き手達に旅の扉の場所を教えた。もしかしたらこの頃から俺は何処かで罪の意識を感じていたのかも知れない。 確かに、ただ情報を持っているだけじゃ大したことは出来なかった。 俺がいくら頑張ろうと何も変わらなかった。その可能性が一番高いだろう。 でも、だからって何もしないのはやっぱり嫌だと、俺は心の奥底で思っていたんだ。 だからこそ、俺は“狼”をなんとかしようと思ったんだから。 始めは、適当に宣伝をして死ぬつもりだった。 俺なんか居ても居なくてもロワは回る。そう思って勝手に諦めていた。 でも、彼女が、親愛の物語さんは、そんな俺でも出来ることを、狼を見つけるって仕事をくれたんだ。 あんまり恥ずかしいことは言いたくないが、彼女の死は無駄にしない。 過疎ロワ書き手の底力、見せてやろうじゃねえか! まあ、そう思ったのが旅の扉に入り、次のステージまで待機していた最中だった。 人間、暇があるなら何かを無駄に考えたりするものだ。若気の至りを許して欲しい。 いくら格好良く啖呵を切ったところで、俺に出来ることは限られている。 ノートパソコンを使い、書き手ロワ3rdを読み進め、狼が誰なのか推理する。これだけ。 ……結論から言うと、不 可 能 だ ろ こ れ ! どこぞの明智さんじゃないんだから。俺みたいな一般人が一丁前に情報を駆使して狼が誰か推理するとか、不可能です。 頭脳がどうとか、そういう問題じゃねえからこれ!分かるわけがない。 そんな訳で途方に暮れていた俺は、ようやくキーを見つけた。 書き手ロワ3rd・第244話『呪い付き魔船旅行!』 その話の中で、ようやく狼に関する事態は動いた。無理矢理気味ではあったが。 喪失の物語による、『狼消滅計画』 探すんじゃない。そもそも狼という存在を消せばいいという、なんとも書き手ロワらしい強引な理屈。 だけど、今はそれしか方法がなかった。少なくとも俺には思いつかなかった。 俺は決めた。この計画にのっかり、狼を倒そうと。 その為に色々計画を練ろうとしていた時に見つけたのが、書き手ロワ3rdチャット。 誰かの力になれるかとずっとROMってたが馬鹿な俺はそこでようやく気付いた。 ……どの情報をどうやって渡せば最善なのか、さっぱり分からん…… 今回は前回の拡声器のように「信じても信じなくても良い」という状況とは一線を画す。 下手なことを言えば、俺だけではなく喪失の物語達も巻き込んでしまうかも知れないからだ。 故に相変わらずROMってた俺の元に現れたのが、なんと喪失の物語本人。なんでやねん。 正直言って、今彼と会うことはあまりメリットがない。その理由は (くそ……厄介すぎる、彼と一緒にいたら書き手3rdwikiが読めない) 俺の唯一の武器、書き手3rdwikiを見ることが出来なくなるのだ。 前述の通り、彼にwikiの存在を知られた時点で俺の運命は終わりだ。 彼の真の目的を知っている時点で、間違いなく100%殺される。 誰にも話さない、というより話せない、彼の真の目的。 (生き返らせた書き手達を使ってもう一度ロワを開くなんて……許すわけにはいかないからな) 確かに俺は彼に惜しみなく協力するつもりだ。 だが、本当の最後まで付き合うつもりは毛頭無い。 俺の考える一番のベストな方法は (ぎりぎりまで彼に従い、皆を生き返らせて貰う。その後、彼には……死んでもらうしかない) ポケットの奥底でかさり、と“それ”は音を立てた。 ついさっきタイトルロゴ作成人の怯えに気付いた俺は、とっさに後ろ手に隠してあったデイパックを探りこれを発見した。 始めは何か分からなかったが、女子二人が出て行き喪失がチャットをし始めた頃に、密かに説明書も発見。 大丈夫、誰にもばれていない。 親愛の物語はどこまでこちらの未来を読んでいたのだろうか。 『このデイパックの中には支給品が一つ入っています、ピンチになるまで絶対に開けないでください』 笑わせる。もしマーダーに襲われたときにこれを見つけても、何にもならなかったかも知れない。 しかし、これが俺の計画の“鍵”となる! ジャンプという努力・友情・勝利を重んじる週刊誌でとりわけ異彩を放った傑作。 神になろうとした天才と、それを許そうとはしなかった天才。天才同士の頭脳戦。 アニメ化、映画化、スピンオフまで作られたその作品のタイトルでもあり、キーアイテムでもある、最後の支給品。 「……ということなんだよ。協力してくれるかい?」 「ええ、惜しみなく協力させていただきます」 「うん、素直な子は好きだよ」 (喪失の物語、貴方の好きにはさせません……全てが終わった後、貴方には死んで貰います) 『デスノート』の切れ端が、ポケットの中で静かに己の出番を待ち続けていた。 入室:3(スカイプ乱入の読み手さん、バナナを咥えた蒼星石、甘楽)ROM:1 甘楽:皆さん、どうしました?さっきから私しか喋ってない気がするんですけど スカイプ乱入の読み手さん:甘楽さんが打つの早すぎるんですよw バナナを咥えた蒼星石:それで、何の話だったろうか 甘楽:だからぁ、一度みんなで会いませんか?って話ですよう 甘楽:さっき、お二方はどちらとも本当に対主催である確認が取れましたし 甘楽:たしかに、私たちの仲間の中に両方の知り合いがいたなんて、できすぎだと思われてもしょうがないですけど…… 甘楽:私たちが全員集まれば、向かうところ敵無しですよ! 甘楽:ROMってる方が怖いんでここからは内緒モードで 内緒モード 甘楽:(実は、びーはちさんがどうしてもあなた方と会いたいというものでして……) バナナを咥えた蒼星石:(そうなのかね?私個人としては戦力の増強は願ってもないことだが) バナナを咥えた蒼星石:(読み手君たちは本当に信用できるのかね?) バナナを咥えた蒼星石:(先程の話を伺った限りでは、喪失の物語と読み手君達の関係は中々複雑そうじゃないか) バナナを咥えた蒼星石:(誤解だったとしても、彼らが一度殺しかけて殺されかけた相手と協調できるかどうか、疑問だ) バナナを咥えた蒼星石:(君達とつるんで、私たちまで危険人物だと吹聴されるのはゴメンだからね) 甘楽:(大丈夫ですよ、喪失さんはきっと誤解を解いてくれますってw) バナナを咥えた蒼星石:(いや、そちらがその気でも向こうがその気とは限らないぞ) 甘楽:(どういうことですか?) バナナを咥えた蒼星石:(そもそも、彼らがちゃんと来てくれるか分からない) バナナを咥えた蒼星石:(いくらチャットで謝ったとしても彼らの疑心は消えず、敵対し続けるかも知れない) バナナを咥えた蒼星石:(彼らはOFF会を罠だと疑い、逆に襲撃を仕掛ける可能性だってある) バナナを咥えた蒼星石:(一度芽生えた憎悪の芽はなかなか消えないものさ) バナナを咥えた蒼星石:(さて、喪失の物語が敵だという認識を彼らが変えないと仮定しよう) バナナを咥えた蒼星石:(すると、どうなると思う?) 甘楽:(ええと……彼と一緒にいる私たちも敵だと思われるかも知れないってことですか?) バナナを咥えた蒼星石:(その通り、私が恐れているのはそこだよ) バナナを咥えた蒼星石:(私たちはびーはち君が危険人物では無いと知っているから、共にいる君をある程度信頼出来る) 甘楽:(でも、向こうの知り合いは喪失の物語のみ。つまり信用されない可能性が高い、と?) バナナを咥えた蒼星石:(あまり言いたくはないが、君達が喪失の物語に騙されている、と考えるかも知れない) バナナを咥えた蒼星石:(すまない、私はそんなことを思っていないから、喪失君に謝っておく) バナナを咥えた蒼星石:(敵だと思われるか、それとも騙されている被害者だと思われるか) バナナを咥えた蒼星石:(どちらにせよ、あまり良い展開ではないのは確かだ) 甘楽:(そうですか……なら仕方ありませんね) バナナを咥えた蒼星石:(しかし、そのことを念頭に入れておけば話は別だ) 甘楽:(へっ?) バナナを咥えた蒼星石:(何も考えずにのこのこ集まっただけなら、先程のようにあまり良い展開にはならない) バナナを咥えた蒼星石:(しかし、私たちはその可能性を既に確認した。対策を練れば良いのだよ) 甘楽:(対策と言っても、貴方が行ったように、そもそも彼らが来ない可能性だってありますよ?) バナナを咥えた蒼星石:(それでも、私たちが合流するかしないかだけで大違いだ) 甘楽:(それじゃあOFF会、参加していただけますか!?) バナナを咥えた蒼星石:(私たちが合流まで生きていれば、の話だがね) バナナを咥えた蒼星石:(残念だが、私たちは戦力が心許ない。過度の期待はしない方が良い) 甘楽:(そんな弱気でどうするんですか!私たちも頑張りますから、諦めないでください!) バナナを咥えた蒼星石:(……すまない。少々弱気になっていたようだ) バナナを咥えた蒼星石:(私たちは必ず君達と合流し、共に主催者へと反逆することを誓おう!) 甘楽:(その意気です!ところで、どこに集まりましょうか?) バナナを咥えた蒼星石:(私たちは今シティーエリアにいる。君達は?) 甘楽(確か、ファームエリアでしたね) バナナを咥えた蒼星石:(もうあまり時間もないから、サンクチュアリエリアなどどうかね?) 甘楽:(私たちは平気ですけど、そちらにはマウンテンエリアがあるのでは?) 甘楽:(本当に大丈夫ですか?) バナナを咥えた蒼星石:(お気遣い、感謝する。大丈夫だ、山の一つや二つ超えてみせるさ) 内緒モード 甘楽:(合流場所はサンクチュアリエリアに決定しました) 甘楽:(喪失の物語さんも直接謝りたいっていってますし、是非来てください) スカイプ乱入の読み手さん:(すいません、少しエリアが離れすぎてて、時間内には間に合わない気が……) スカイプ乱入の読み手さん:(私は西の方のエリアにいるので、少し調節できませんかね?) 甘楽:(そうですね……ブリッジエリアではどうでしょう?) スカイプ乱入の読み手さん:(了解です。出来るだけいけるように善処します) 内緒モード 甘楽:(すいません。向こうの都合もあるのでブリッジエリアに変更になりました) バナナを咥えた蒼星石:(こちらとしては山越えをしなくて済むので助かるよw) 甘楽:(そう言っていただけると、幸いですw) 甘楽:それじゃ、時間もありませんし今回はこれでお開きと言うことでw バナナを咥えた蒼星石:お二人とも、情報提供を感謝する スカイプ乱入の読み手さん:いえいえ、こちらこそありがとうございました 甘楽:それでは、例の場所集合と言うことで。御武運を祈っております お知らせ:甘楽さんがログアウトしたようです お知らせ:バナナを咥えた蒼星石さんがログアウトしたようです お知らせ:スカイプ乱入の読み手さんさんがログアウトしたようです 「本当にええんか?」 「何がだね?君の特殊な性癖をチャットでばらさなかったことについてかね」 「んなわけあるか!っていうかワイは特殊な性癖なんぞもっとらん!」 「喪失の物語のことなら、大丈夫だろう」 「唐突に本題に入るなあ……まあええわ。なんでそう思うんや」 「彼に関する情報は確かに読み手君と甘楽君によって食い違っているが、一つだけ確かなことがある」 変態紳士は三本目のバナナを口にほおばりながら、レストランの出口をくぐった。 それに続き、想いのととの小さな足がコンクリートの地面を踏みしめ、二人は静かな市街地を歩き出す。 既に夜は完全に明け、時刻は早朝から朝に区分される時間帯となっていた。 「少なくとも、彼は対主催をしていると言うことだ」 「甘楽達が脅されてるのかもしれへんし、そもそも甘楽が喪失の物語本人って言う可能性も……」 「思い出してみたまえ、読み手君は我々に『放送を聞き逃した』と言った。 彼らが放送を聞き逃した理由。それを甘楽君が内緒モードで話してくれた内容と照らし合わせると辻褄が合う。 更に甘楽君の『安全そうな人』リストに読み手君達が入っていたことから、彼らは甘楽君側に喪失の物語が居ることを知ったらしい。 しかしだよ。普通に考えて、敵対している人物を安全だ、とわざわざ言うことがあるかね? つまり、喪失の物語は読み手君達を、既に敵だと考えていないということになる。むしろ安全な人物だとさえ言っている」 これは私の勝手な推論だが、と前置き。 「読み手君達は喪失の物語ともう一人のマーダー襲われ、しかし喪失君はなんらかの要因により覚醒。 書き手ロワ特有の超展開のどこかにマーダーを止める心境の変化があったのだろうが、それは置いておく。 彼は協力者を裏切りマーダーを止めたが、当然ながら読み手君達はそのことを信じない。 仕方なく、目覚めたばかりのチートを使い大人しくして貰おうとしたが、慣れない力によって彼らを気絶させてしまった。 時間もなかったので気絶した彼らと共に旅の扉をくぐったが、私たちのようにばらばらに。 これなら、ある程度どちらの言い分も納得できるだろう? この考えで行けば、喪失の物語は完全にシロ……ふむ?何を意外そうな顔をしているのかね?」 そこまで言って、変態紳士は想いのととの表情に気付いた。 尊敬と呆れが半分ずつ。彼女は上手い具合にブレンドされたその表情を崩さずに口を開く。 納得を持ちつつ、しかしそれを悟られたくない意地っ張りな彼女は 「あんた、想像力豊かやなあ……」 「自慢ではないが、君とのS×Mプレイも既に脳内で何度かシミュレート済みだ」 「このッ、この頭が悪いんやな!?今すぐぶっ潰したるわー!!!」 「ふむ、おかしいな。本来なら私が攻めのはずなのだが……」 「もう……もう良い……なんか新庄君が可哀想になってきたわ……」 「ははは、何を言っているのかね。ラノベと現実をごっちゃにしてはいけないよ」 「もう知らん!さっさとブリッジエリアとやらに行くで!」 一方はあくまで冷静に、もう一方は胃の痛みを必死でこらえるような顔をしながら。 ○ロワ書き手達は約束の地へと行く。 【1日目 朝/シティーエリア】 【変態紳士@マルチジャンルバトルロワイアル】 【状態】変態という名の紳士 【装備】ワルサーPPK@オールロワ、ブーメラン@現実、携帯電話(赤)@現実 【道具】支給品一式、バナナ 【思考】 0.ブリッジエリアへと行き、甘楽達と合流する 1.様々な人に書き手としての流儀、やり方、思いを聞くのも悪くない 2.マロい尻を持つ人はいるかな? ※自分たちが主催者によって創られた存在ではないかと考えています ※自分達とオリジナルの間にリンクがあるのではと考えています。 ※携帯電話(赤)のブックマークは『kskロワwiki、○ロワwiki、オールロワwiki、書き手3チャット』 のみ。 【想いのとと@マルチジャンルバトルロワイアル】 【状態】健康、精神に多大な負担 、胃痛 【装備】クロスボウ@ラノレイション 【持物】基本支給品、不明支給品0~2 【思考】 0.紳士と共にブリッジエリアへと急ぐ 1.何が何でも主催者をぶっ倒す 2.びーはちのことはあまり心配していない ※自分たちが主催者によって創られた存在ではないかと考えています ※自分達とオリジナルの間にリンクがあるのではと考えています。 「行かないに決まってるだろうが!危険すぎる!」 「どうして!?他の人たちが心配じゃないの!?」 どうしてこうなったんだろう。 さっきまでの良い雰囲気はどこに行ったのか。知っている人がいたらどうか教えて欲しい。 「お前はあの男のことを覚えてないのか!のこのこ行ったところで嵌められるのがオチだ!」 「じゃあ、どうして彼は私たちを殺さなかったの? それに、もし仮に彼が危険だったとしたら蒼星石さん達が危ないよ!」 「それは……ともかく!わざわざ危険だと分かっているところに行くなんて馬鹿のすることだろうが!」 「じゃあ私は馬鹿で良いもん!自分たちの身の安全だけ守ろうなんて、卑怯者のすることじゃない!」 「うるさい!とにかく、行かないと言ったら行かない!」 「じゃあ私は行くと言ったら行く!!!」 簡単に言うと……兄弟喧嘩みたいなもんだな、こりゃ。 一応説明しておくと、ブリッジエリアに行かないと言ってるのが土下座通信士。 逆に行くと言ってるのがうっかリリカルロリィタだ。 俺としては、どちらの意見も分かる。 通信士の言っているように、危険人物の許にホイホイ行くようじゃロワでは生き残れない。しかし、ロリィタの言うように、行く、と表明した蒼星石さん達のことも考えると言った方がいい気もする。 それに、通信士も薄々気付いてるかも知れんが喪失の物語(というのが俺たちを騙した男の名前らしい)が改心している可能性も0じゃない。 そう考えれば、俺たちがどうして生きているのかの説明もつくしな。 それでも通信士が行かないと言い張ってるのは……やっぱり俺たちのためなんだろうな。俺もロリィタ氏も、ガイバーである彼のように強くはない。 スターミーだって万能じゃないし、ロリィタ氏の身体中のダメージも抜けきっていないだろうしな。 彼は気遣いの出来る男なので微塵もそんなことを言わないが。 一方のロリィタ氏。彼女の気持ちもよく分かる。 確かに彼女はロリコンだが、それと同時に見知らぬ他人のことも気遣える優しい心を持っている。 あと、これは勝手な推論だが……やはりロリィタ氏は自分の力が及ばぬ為に人が死ぬのが辛いんだ。 彼女は管理人の死を乗り越えたが、忘れた訳じゃない。 少しでも多くの人を救おうという気持ちは、彼女の無意識が織りなす罪滅ぼしのようなものなのだろう。 別に、それが駄目とは言わないが少しは自分のことも考えて欲しいもんだ。 彼女が死ぬと間違いなく悲しむ人間が、少なくともここに二人いるんだから。 「そうだ、kskstに決めてもらおう。多数決なら文句ないだろ?」 「いいよ。そうしようじゃない!」 「……マジで?」 流れ弾で核弾頭が飛んできたような気分だ。 どっちを選ぼうがどっちかから憎まれる。平和主義者ってのは大変だ…… 「kskst君は卑怯者なんかじゃないよね?」 「kskstは馬鹿なんかじゃないよな?」 「ええっと……俺は……」 どうするよ、俺!? 【1日目 朝/ビバークエリア】 【kskst@kskロワ?】 【状態】強い決意 【装備】小冊子@書き手3 【道具】支給品一式、不明支給品1、ライトスター@ニコロワ?スターミー@書き手3 【思考】基本:とにかくロリィタ氏は死んでも守るべきだろJK 1:どうするよ、俺!? 【備考】 ※外見はギコ猫@AAです。 ※チャットでの様々な内容をメモしました 【うっかリリカルロリィタ @kskロワ】 【状態】全身にダメージ中、疲労小、強い決意 【装備】地球人専用専守防衛型強化服 @kskロワ 【持物】無し 【思考】基本:管理人のために、他のみんなを守る 1:kskst君は私の味方だよね! 【備考】 ※外見はスク水を着たキョンの妹です。 ※チャットでの様々な内容をメモしました 【必殺の土下座通信士 @kskロワ】 【状態】強い決意 【装備】携帯電話(青)@現実 【道具】支給品一式、不明支給品0~2 【思考】基本: 対主催として行動。 1:kskst、お前を信じてるぞ! 【備考】 ※外見はキョン@涼宮ハルヒの憂鬱ですが、ガイバーに変身可能。 ※チャットでの様々な内容をメモしました ※携帯電話(青)のブックマークは『アニロワ2ndwiki、ニコロワwiki、GR2wiki、書き手3チャット』のみ 「先程からなんですか、とびーはちは貴方に質問します」 ふべと喪失の物語がチャットをしている、その下。 私、びーはちは下らないもの探しにこき使われておりました。 今、私の目の前の派手な赤髪の少女が視線を俯きがちでこちらを見ています。 さっきから何度も視線を感じていましたが、やはり彼女だったようです。 こちらが振り向くとすぐに向こうに視線を逸らしてしまうので中々尻尾をつかめませんでしたが、ここが年貢の納め時。 「私がどうかしましたか。何か言いたいことがあるなら言えばどうです」 「ひっ……」 こちらを怯えるような、力のこもっていない声を出しながら後ずさり。 ……一言で言うと、むかつきます。 幼女を苛める趣味はありませんが、少々こちらの優位を確立させておかなければ。 「回答になっていません。はっきりとした回答をびーはちは望みます」 「え…あの……痛そうだなって……」 痛そう……何のことでしょう? もしや私の行動や一人称がイタイとでも言うのでしょうか。 「えっと、その肘とか……あざになってるし……」 「…………貴方が気にすることではありません」 何かと思えば私の身体のことだったようです。 確かに、あのカブトムシ野郎からいただいたミサイルのお陰で私の身体はあちこち青あざや擦り傷ができていますが 「貴方には、関係ありません」 所詮、ここは仮初めの宿。 体力や傷が回復すれば、こんなヤツラには用はありません。 ステルスマーダーとしてやっていくための隠れ蓑。それがあなた方の役割なのですから。 「絆創膏とか湿布とかあればいいんだけど……」 それにしてもこの子、私に殺されかけたのにこんな事を言えるとは中々肝の据わっています。 彼女はタイトルロゴ作成人。書き手でもないか弱い存在。 私のことを考える暇があるなら、自分の身の振り方について考えた方がよぽど有意義だというのに。 「ああ、いたいた。そろそろ行くよ、ミサカ君」 「私はミサカではなくびーはちだとあれほど……」 「細かいことは良いじゃん。それより朗報」 いつの間にか、新たな人影。 チャットを終えたのか、既に出発する気満々の電波野郎が現れました。 その後ろにはさえない見た目の男。たしか、ふば氏でしたっけ? 「君の仲間達との合流の目処が立った。すぐに出発しよう」 「了解しました。さあ、行きますよ」 とろい少女の手を掴み、出口へと直進。 こんな所で時間を潰している暇はありません。 わたわたと足をもつれさせながらなんとかこちらに並ぼうとする、赤髪の少女。 何か言いたげですね、でも私は急いでいるので貴方の戯言を聞いている暇は 「名前……教えてくれませんか?」 上目遣いでこちらの顔を窺い見る少女。 小動物のようなくりくりした目でこちらを不安そうに見つめている。 その瞳の奥にあるのは、小さな、しかし確かな意志。 ……全く、どうしてこう意味の分からないことに必死になるのでしょうか。 「びーはちです。さっさと行きますよ」 「ミサカじゃないの?」 「あれは……あだ名のようなものです」 「じゃあ私もミサカちゃんって呼ぶ!」 「貴方、いい加減調子に乗ってんじゃ……!」 制裁を喰らわしてやろうと思い、そこで言葉がつまった。 私の視線の向こうには、先程までとは別人のように顔を輝かせる作成人の姿。 しかし私が怒っているのに気付いたのか、まるで急速にしぼんでいくヒマワリのようにその笑みは勢いを失い 「……好きにしなさい」 「ありがとう、ミサカお姉ちゃん!」 ……別に名前など、どうでもいいことです。 ここは私が大人の対応を見せておくべきでしょう。 それにしても、こんなことでいちいち喜ぶなんて、馬鹿らしい。 彼女が考えていることは意味が分かりません。非合理的です。非論理的です。 「ミサカ君、どうしたの?そんな嬉しそうな顔して」 「なにをふざけたことを言ってるのですか?電撃で撃ち抜きますよ」 「いや、別に認めたくないんならそれでいいさ」 電撃の槍、射出。 対象に命中。ざまあみろです。 「さあ、あの馬鹿はほっといて、さっさと行きましょう」 「でも、どこに行くか知ってるの?」 「…………そこで倒れてる馬鹿、さっさと起きなさい」 「不死者でなければ即死だった……ってストップストップ!」 二発目をお見舞いしてやろうかと思いましたが、こんな馬鹿らしいことで力を使うことも無いですね。 聞くと、どうやら集合場所はブリッジエリア。 変態紳士と想いのとと。ついでにkskロワの書き手も来る可能性があるとのこと。 別に○の二人以外に興味などこれっぽちもありませんが。 「皆、俺のこと忘れてない?」 ああ、いたのですか、ふぶ氏。 率直に申し上げますと、すっかり忘れていた、と正直者のびーはちは断言します 全く、電波野郎に考えの読めない少女、おまけに空気とは、先が思いやられます。 「君、人のこと言えな……いや、なんでもないです」 【1日目 朝/ファームエリア】 【びーはち(仮称)@マルチジャンルバトルロワイアル】 【状態】中の人:ダメージ(中)、疲労(小) 中の人状態、 【装備】無毀なる湖光@○ロワ 【持物】基本支給品×3、破壊の杖(使用済み)@漫画ロワ、外装(中破)@初期装備、エアバッグ@現実 、F2000Rトイソルジャー@○ロワ 九字兼定(鞘なし)@ラノロワオルタ、不明支給品1~5 【思考】 1.とりあえず、今はステルスマーダーとして動こう、とびーはちは思考します。 2.どうにかしてみんなと合流、とびーはちは考えます。 3.悪魔のフラグ建築士は油断ならない、とびーはちは警戒します。 4.喪失の物語は……よく分からない、とびーはちは困惑を示します。 ※外装の見かけは身長212cm、体重130kg(推定)で金色のちよ父です。背中にトリップ(◆b8v2QbKrCM)の刻印有り ※中の人の外見は御坂美琴@とある魔術の禁書目録です。電気を操る事が可能。なぜか口調はミサカ@とある魔術の禁書目録です ※エアバックは六時間経たなければ再使用できません ※アルター能力ラディカル・グッドスピードを発動できます(台詞中の表記は"Radical Good Speed") ※スタンド能力サバイバーを発動できます(台詞中の表記はSurviver) 通常のサバイバーとは違い、電気を操ることで怒っても効果が出ないように制御可能 ※『殺人連鎖(a chain of murders)』 電気を操る能力によってサバイバーを自在に拡散する レーダーのような感覚器としての効果もあり、こちらのみを発動させることもできる 【喪失の物語@ラノロワ】 【状態】健康、身体の痺れ、存在のゆがみ(小) 【装備】S W M38(残弾沢山)@現実、核鉄「シルバースキン」@漫画ロワ 【道具】支給品一式×3、不明支給品0~4(確認済)、 バシルーラの杖(3)@カオスロワ 【思考】基本:ロワを盛り上げる、手段は問わない(ただし自身の命は最優先) 1:もっと『駒』が欲しい 2:さあ、ブリッジエリアに急ごうか 3:『ミサカ』君は大事に使わないとね 【備考】 ※外見は折原臨也です ※『ラノロワ書き手が持ちうる全能力』を内包しています。 連続して使いすぎると『存在のゆがみ』が酷くなって喪失の物語本人が消滅します ※ロワを愛するが故に、様々なロワの情報を知っています ※呪い《大夜会/ウソツキジャッジメント(紅薔薇処刑)》に感染しました。 ※誓約書(テスタメント)が本当に効果があるのかは不明。 ※チャットでの様々な内容をメモしました 【ふべ@一般学生バトルロワイアル】 【状態】健康 【装備】ノートパソコン 【持物】基本支給品、拡声器、ピコピコハンマー、デスノートの切れ端@ジャンプロワ 【思考】 1、狼を探す 2、タイトルロゴ作成人を守る 3、ブリッジエリアに急ぐ 4、俺、ふべって名前なんだけど…… 5、一般学生ロワをよろしく 6,全部終わったら、喪失の物語をデスノートで殺す 【備考】 ※外見は普通の人間です ※ノートパソコンはネットに繋ぐにはネット環境が必要です。 ※チャットでの様々な内容をメモしました 支給品解説 【デスノートの切れ端@ジャンプロワ】 名前を書くと、書かれた人物が必ず死ぬという死神のノート あくまで切れ端に過ぎないので、書ける名前は一つのみ 【タイトルロゴ作成人@パロロワ関係者】 【状態】健康 【装備】タオル 【持物】基本支給品、牧場一階にあった使えそうなもの(数、種類は不明) 【思考】 1、生還して書き手ロワ3rdのタイトルロゴをつくる 2、ふべ、ミサカ(びーはち)についていく 【備考】 ※外見は赤髪黒目、書籍版バトロワのタイトルロゴがプリントされた服を着た少女です ※狼の情報はまだ知りません。 ※服が見つかったかどうかは次の書き手さんにお任せ 「……ROMってたらつまんない」 皆さん、誰かのことを忘れていませんか? 「そもそも内緒モードってなんだよ、おかしいだろ……」 「あの甘楽ってやつも空気読めよ……なんで俺が入ろうとしたときに限って真面目に話し合いするんだよ」 テイルズロワの書き手、ナナンシー。 彼は邪悪だったが、空気は読む男だった。 甘楽の登場によって完全に機を逃してしまったナナンシー。 果たして彼はチャットを使いこなすことが、そして他のロワ参加者で遊ぶことが出来るのか! 【1日目 朝/フリーズエリア】 【ナナンシー@テイルズロワ2nd】 [状態]:健康 [装備]:魔杖ケイオスハート@テイルズロワ、携帯電話(黒)@現実 [持物]:デイパック、支給品一式、クレーメルケイジ@テイルズロワ2nd [方針/行動] 基本方針:ゲームに乗らないおバカさん達で遊ぶ。 1:甘楽、後で覚えてろよ…… ※姿はキール・ツァイベル@TOE、人格はサレ@TORです。 ※キール、サレの話術及び晶霊術、嵐のフォルスが使用出来ます。 ※嵐のフォルス:風を自在に操る程度の能力。攻撃に使ってよし、飛んでみてもよし。 ※魔杖ケイオスハート:所謂呪いの杖。魔力の類を増幅する効果がある。 ※携帯電話(黒)のブックマークはチャット以外不明です。 ※他のテイルズ書き手たちと別れたのかはぐれたのかは不明です。 時系列順で読む Back 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) Next パチパチ! はじける獣拳 投下順で読む Back 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) Next パチパチ! はじける獣拳 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 変態紳士 ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 想いのとと ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) kskst ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) うっかリリカルロリィタ ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 必殺の土下座通信士 ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) びーはち(仮称) ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) 喪失の物語 ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) ふべ ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) タイトルロゴ作成人 ? 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(前編) ナナンシー ?
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入室:1(スカイプ乱入の読み手さん)ROM:2 お知らせ:スカイプ乱入の読み手さんさんがログインしたようです スカイプ乱入の読み手さん:こんばんは お知らせ:バナナを咥えた蒼星石さんがログインしたようです バナナを咥えた蒼星石:やあやあこんにちは見知らぬ御仁よ!本日はお日柄も良く バナナを咥えた蒼星石:いや、私たちのいるエリアは天気が良かったとしても貴方のエリアがそうだとは限らないな バナナを咥えた蒼星石:もしかしたらブリザードエリアで今にも凍え死にそうになっている可能性もあるのだからね? スカイプ乱入の読み手さん:いきなりテンション高いですねw、改めてこんにちは スカイプ乱入の読み手さん:エリアに関してはノーコメントで。ただ、あまり良い天気ではないですね スカイプ乱入の読み手さん:とりあえず、そちらの人数とスタンスを教えてくれます? スカイプ乱入の読み手さん:こちらは三人、全員脱出狙いの対主催です バナナを咥えた蒼星石:こちらは二人、君達と同じく対主催だ バナナを咥えた蒼星石:ただし、信じて貰えるかどうかは分からないがね スカイプ乱入の読み手さん:それにしてもその名前、卑猥ですねw バナナを咥えた蒼星石:ふむ、そうかね?至極まっとうなセンスだと思っているが バナナを咥えた蒼星石:そちらの名前はどういう意味かね? スカイプ乱入の読み手さん:いえ、仲間の一人に何故か連れてこられた読み手がいまして スカイプ乱入の読み手さん:ラジオツアーにスカイプしてる途中で連れてこられたらしいですw スカイプ乱入の読み手さん:自ロワの人間ならこの名前でピーンと来るはずですから 内緒モード スカイプ乱入の読み手さん:(一応聞いておきますけど、そちらにこの名前の意味を理解できる人います?) バナナを咥えた蒼星石:(いや、残念ながら私たち二人は同ロワ出身でね。君達とは異なるロワの書き手だよ) スカイプ乱入の読み手さん:(そうですか……) スカイプ乱入の読み手さん:気を取り直して、恒例の情報交換でもします? バナナを咥えた蒼星石:いいだろう。とりあえずは危険人物から バナナを咥えた蒼星石:といっても、私たちが今まであった危険人物は0だがね バナナを咥えた蒼星石:かわりに、八岐大蛇には襲われたが スカイプ乱入の読み手さん:マジですか?>八岐大蛇 スカイプ乱入の読み手さん:さすが書き手ロワwww スカイプ乱入の読み手さん:私たちは結構、危険人物と遭遇してますね スカイプ乱入の読み手さん:まず、白いタキシードを着た、狂ったテンションの男 スカイプ乱入の読み手さん:次にピンクのフリフリの魔法衣装を着た少女 スカイプ乱入の読み手さん:大きな帽子を被って初音ミクの格好をしたおっさん スカイプ乱入の読み手さん:毒付きの斧を持った少女 スカイプ乱入の読み手さん:あと、巫女 バナナを咥えた蒼星石:巫女ってw スカイプ乱入の読み手さん:巫女なんだから仕方ないw多分東方の霊夢だと思いますが スカイプ乱入の読み手さん:最後に、一番危険だと思われる人物を スカイプ乱入の読み手さん:毛皮のコートを着たホスト風の男でしたね スカイプ乱入の読み手さん:彼が本当に恐ろしいのは、力が強いとか、そんなんじゃないんです スカイプ乱入の読み手さん:彼は完全に自分を偽ることが出来る、仮面を被るみたいに スカイプ乱入の読み手さん:私たちも彼の演技のせいで危うく死にかけました スカイプ乱入の読み手さん:能力も得体が知れませんでしたし、出来る限り会わないことを祈ってます 「送信っと……とりあえずはこんなところかな」 俺はタイプを止め、今までのログをざっと流し見た。 ここまでの会話。おかしな所、矛盾が生じているところは全くない。 とりあえず、画面の向こうの相手「バナナを咥えた蒼星石」は信用の出来る人物のようだ。 kskstやロリィタ達と意見を交わしながら情報戦に挑んだ俺だったが、いささか拍子抜けだった。 腹の探り合いも無し。ここまで順調にいくと返って怖いくらいだぜ。 「次は俺たちが聞けなかった放送の内容だな」 「皆、大丈夫かなあ……」 「なに、死んだと思ってた俺たちも生きてたんだ、皆の事を信じようぜ!」 kskstはそう言っているが、俺はそこまで楽観的になることは出来ない。 書き手ロワに参戦しているkskロワ書き手(一人は読み手だが)は俺たちも含め14人。 既に死亡が確認されているドジっ子ぶっかけ管理人を除いてもぶっちぎりで多い。 これだけの人数がいて、全員が 生き残っている確率……残念ながら1%あればいい方だろう。 故に聞くまでもなく2~3人以上、下手をすると半分以上が既にこの殺し合いによって命を奪われていると考えるのが普通。 しかし、俺はそれを彼らに指摘する気にはどうしてもなれなかった。 「だっちゃ氏とヘアニスト氏、無事に旅の扉をくぐってればいいけど……」 ロリィタ氏が以前と少し違う。 というか、俺が出会った直後、仲間を誤殺し落ち込んでいた頃の雰囲気に戻ってしまったようだ。 以前のようにあからさまに落ち込んだり自暴自棄になっていたりするわけではない。 それじゃあどこが、と言われれば俺も説明に困る程度の違い。 ただ、ほんの少し彼女は落ち込んでいるようだった。 (多分、本人も気付いてねえんだろうな。kskstも気付いてないっぽいし) なんで俺が気付いたのかって?う~ん何故だろう。 多分、俺の中のキョンの因子がキョンの妹の外見を持つロリィタ氏の微妙な変化を感じ取ったのだと思うが…… そういや、俺とロリィタ氏、見た目はまんま兄弟なのな。 今の俺はガイバーの姿だったからあまり意識はしていなかったが。 そう考えると、急に彼女のことが先程まで以上に愛しく思えてくるから不思議だ。 いや、兄弟愛的な意味でだ、決して他意はない。俺はロリコンでは無い、多分。 彼女が何か不安やらを感じているのなら、少しでも俺が取り除いてあげたい。 なんたって、俺は兄貴なんだからな。 「私の顔に何か付いてる?」 「……いや、別に何もねえよ」 後ろでこちらの携帯をじーと見つめている彼女を無意識で見つめ続けていたらしい。 いかんな、今はチャットに集中しなければ。 俺は雑念を頭から追い払いつつ、再び電脳の海に意識を飛ばした。 入室:2(スカイプ乱入の読み手さん、バナナを咥えた蒼星石)ROM:2 バナナを咥えた蒼星石:ふむ、せいぜい気をつけるとしよう スカイプ乱入の読み手さん:すいません、話は変わりますが スカイプ乱入の読み手さん:実は放送を聞き逃してしまいまして……できればどんなものだったのか教えていただけませんか? バナナを咥えた蒼星石:放送か、確か78名もの尊い命が失われていたね バナナを咥えた蒼星石:全員ここに書くのは少々骨が折れる作業なのだが…… スカイプ乱入の読み手さん:78人、多いですね……ご冥福をお祈りします 内緒モード スカイプ乱入の読み手さん:(ROMがちょっと怖いので内緒モード使いますね) スカイプ乱入の読み手さん:(貴方を信頼して暴露しますが、私はkskロワ出身です) スカイプ乱入の読み手さん:(できれば、以下の人物の安否を確認したいのですが) スカイプ乱入の読み手さん:(悪魔のフラグ建築士、うっかりゲリラ突撃犯、遅れてきた後方支援、K(華麗に)Y(予約する)M(MADの人) スカイプ乱入の読み手さん:(kskst、うっかリリカルロリィタ、サービスだっちゃMK(マーク)2、知的変態ヘアニスト) スカイプ乱入の読み手さん:(ドジっ子ぶっかけ管理人、となりのもふもふ地図職人、29NIKUマニア、破天荒王子、必殺の土下座通信、勇者・変態閣下 ) スカイプ乱入の読み手さん:(すいません、貴方を信頼したいのはやまやまなのですが、先程痛い目を見ているので……) スカイプ乱入の読み手さん:(とりあえず、私が誰か特定できないよう、私の名前も含めさせていただきました) バナナを咥えた蒼星石:(なに、顔が見えないチャットで初対面の相手を無条件で信頼するのは愚の骨頂だよ) バナナを咥えた蒼星石:(君の判断は正しい、信頼して貰えないのはいささか悲しいがね)バナナを咥えた蒼星石:(さて、本題に入ろう。放送で呼ばれたのは) バナナを咥えた蒼星石:(遅れてきた後方支援、サービスだっちゃMK(マーク)2、知的変態ヘアニスト、ドジっ子ぶっかけ管理人、となりのもふもふ地図職人 ) バナナを咥えた蒼星石:(ご冥福を、お祈りさせてもらう) スカイプ乱入の読み手さん:(いえいえ、どうもありがとうございました) スカイプ乱入の読み手さん:さて、ROMの方も一人増えてるし誰か入って来ませんかね バナナを咥えた蒼星石:今なら私の食べさしのバナナを食べる権利を差し上げよう! スカイプ乱入の読み手さん:なんですかそれw スカイプ乱入の読み手さん:すいません、いったん落ちます お知らせ:スカイプ乱入の読み手さんさんがログアウトしたようです 本当は分かっていた。 全員が生き残ってるなんてあり得ない、だってこれはバトルロワイヤルなんだから。 でも、私は弱っちい心を守るため、必死になって信じ続けた。 ただ、ぶざまにもがき続けた。その結果がこれだ。 バナナを咥えた蒼星石:(さて、本題に入ろう。放送で呼ばれたのは) バナナを咥えた蒼星石:(遅れてきた後方支援、サービスだっちゃMK(マーク)2、知的変態ヘアニスト、ドジっ子ぶっかけ管理人、となりのもふもふ地図職人 ) これが嘘だと切り捨てることも出来るだろう。 この蒼星石は実はマーダーで、こちらを翻弄するためにこんな事を言っているのだと。 でも、私はそんなことを考えられるほど調子の良いヤツじゃない。 死亡が既に判明している管理人の名が呼ばれた。 それだけ、たったそれだけのことで私の何かは音を立てて崩壊した。 (駄目だよ……もう止まらないって決めたんだから) kskst君が、土下座通信士が、だっちゃ氏が、ヘアニストが。 喫茶店で皆が私を励ましてくれた。 一人で、自分勝手に落ち込んでいた私なんかのために。 「過去を引きずるな、今を見つめろ。あたし達は生きている」 今はもう居ないヘアニスト氏の言葉だ。 そう、過去を引きずって悲しんでも一文の得にもならない。 私たちは前を向いて、進んでいくしかないんだ。 それが、対主催というものなんだから。 (だから、踏ん張れ私。ここで泣いてどうする!) 瞳の奥は、大洪水状態。 堤防はボロボロ、いつ決壊してもおかしくない。 でも、泣けない。今は大事な情報戦の途中。周りの二人に迷惑をかけたくない。 落ちそうになる涙を上を向いてこらえる。耐える。 胸の奥が痛い。 ちくちくと私の奥底で心をひっかくそれは、いくら我慢しても消えることはなく。 だっちゃ氏が、ヘアニスト氏が、管理人が。 出会うこともなく死んでしまったとなりのもふもふ地図職人が、遅れてきた後方支援が。 脳裏に浮かんでは消え、浮かんでは消え。 必死でそれを頭から振り払った私は、そこでようやく気付いた。 「どうしたの二人とも。私なんか見て……」 出てくる言葉が尻すぼみで虚空に消えていく。 kskst君も通信士も、心配そうな顔で(ガイバー状態の通信士はよく分からなかったけど)私を見つめている。 いけない、顔に出ていたのだろうか。 もう、皆に迷惑をかけないって決めたのに、このざまだ。 「ロリィタ」 通信士が、強殖を解除しキョンの姿に戻りながら携帯を閉じた。 その顔を直視することが出来なかった。 怖くて。自分の弱さに向き合うのが怖くて。 下をうつむきつつ、言葉を探す。 駄目だよ、今は大事なチャットの時間なのに余計な事をしてる場合じゃ 「……えっ?」 あったかい。始めに感じたのが、それ。 彼は私の未成熟の、役立たずの身体を、そっと抱き寄せた。 小学生の身体である私の目線に合うように、わざわざ膝を曲げて。 すっぽり、と胸の中に私の顔を引き寄せて。 彼の心臓の鼓動が、私の心臓の鼓動が、はっきりと聞こえた。 「俺は馬鹿だから上手く言葉に出来ないけど……今のロリィタ見てらんねーや」 「私は……私は大丈夫だから、気にしないで……」 「大丈夫って顔かよ、それが」 彼の顔がぐにゃりと歪んだ。 少し遅れて、それが瞳一杯にたまった涙のせいだと気付く。 慌ててそれを腕で拭っても、涙は次から次へと溢れ出て。 やっぱり駄目だな私。もう泣かないって決めたのに…… 「泣いたって、いいんだ」 通信士は、確かにそう呟いた。 「俺は、お前が人一倍優しくて、自分で背負い込む人間なんだって知ってる。 出会って数時間も経ってない俺が言うのもどうかと思うが、俺はそう思ってる」 彼の言葉は何故か胸に染みて 「悲しみに耐えるっていうのが強さだとしても、誰かのために泣けるって言うのもまた強さなんだと思う」 気付けば、私は涙を拭うのを止めてて 「お前はそういう強さを、優しさって言う強さを持ってる。 それを無駄にするのは、もったいないぜ?」 気付けば、私は泣いてた。恥も外聞もなく。 もう、涙を止めるのは不可能だった。止める気も起こらなかった。 「だっちゃ氏、ヘアニスト氏ぃ……みんなぁ……」 kskst君もいつのまにか小さな体を通信士に押しつけて、小さな声で泣いていた。 小刻に震える、私よりもちっちゃな身体。思わず抱きしめそうになった。 そうだ、私だけが辛かった訳じゃない。皆、悲しいに決まってる。 そんな簡単なことに気付かなかったなんて、やっぱり私は大馬鹿なんだろう。 「安心しろ、いったんチャットは落ちといたから好きなだけ泣いとけ」 「貴方は……泣かないの?」 「俺は血も涙もない合理的な人間だからな、気にすんな」 そう答えた彼の顔は、私の目尻にたまった涙のせいか酷く歪んでいて。 何故かその声はところどころ裏返っていて。 私の頭に、一粒のあたたかいしずくが降った。 「嘘つき」 入室:1(バナナを咥えた蒼星石)ROM:3 バナナを咥えた蒼星石:ふむ、読み手君が戻ってくるまでどうしようかね バナナを咥えた蒼星石:一人しりとりでもしていようか バナナを咥えた蒼星石:最初は、そうだな……バナナ バナナを咥えた蒼星石:『な』……なっとう バナナを咥えた蒼星石:『う』……うんk……いや、流石に止めとこう バナナを咥えた蒼星石:ここは無難に牛で バナナを咥えた蒼星石:『し』……触手 バナナを咥えた蒼星石:『しゅ』……酒池肉林 バナナを咥えた蒼星石:おやおや、終わってしまったよ、これは残念 バナナを咥えた蒼星石:次はナニから始めるか…… バナナを咥えた蒼星石:ローションプレイ、白濁液、尻神というのも捨てがたい バナナを咥えた蒼星石:おや、私の同行者はなかなか過激だねハハハ バナナを咥えた蒼星石:ここは彼女に敬意を払って全裸、という言葉からはじ バナナを咥えた蒼星石:助けてくれ皆、ようじょに殺される! お知らせ:スカイプ乱入の読み手さんさんがログインしたようです スカイプ乱入の読み手さん:なにやってるんですかw バナナを咥えた蒼星石:なに、同行者との単なるスキンシップだよ バナナを咥えた蒼星石:それでは、次の話に移ろうか 「ここまで、特に変わった展開はないな……」 椅子から立ち上がり、軽く伸び。 一般人学生ロワ代表、ふべという名前をいただいた俺は、未だにROMに徹していた。 結論から言うと、俺が入っても残りの二人を混乱させるだけだと判断したからだ。 俺が出会ったのは既に死んだ親愛の物語と知り合いがいないだろうタイトルロゴ作成人のみ。 ただし、それはリアルで、と言う意味でだ。 俺の目の前のノートパソコン。そこにブックマークされている一つのサイト。 『書き手バトルロワイアル3rd@wiki』 それを読めば、誰が対主催か、マーダーか、どこに誰が居るのか、誰が誰を殺したのか、全て知ることが出来る。 普通に考えれば、誰もがこう考えるだろう。 お前自重しろよ、と。 彼ら、変態紳士達と必殺の土下座通信士達に莫大な情報を与えることは出来る。 しかし、どこぞの大物書き手もいっていたが、多すぎる情報量はかえって危険を呼ぶ。 主にメタ的な、という修飾はつくが。 情報を小出しにする、というのも考えたが、これもなかなか難しい。 そもそも、どの情報を与えるのが良いか判断が付かない。 下手をすると、ご都合展開だとか言われて次の話で全員死体役で登場しても文句は言えない。 このノートパソコン、チートすぎて逆になにも出来ない。 「せめて、ロムにナナンシーがいるってことくらいは告げておきたいが……」 これも駄目だ。どうしてそのことを知っているのか、と疑われてしまう。 下手をすると、俺が場をかき乱す敵だと推論されても文句は言えない。 「実は、ロムに危険人物が居るんです」 「なんでそんなこと知ってるの? 「それは言えません!」 馬鹿馬鹿しすぎる。却下。 だからといって、こちらにノートパソコンが云々と言うと芋づる式に全ての情報を暴露せざるを得ないだろう。 そうなると、前述のように彼らにも危険が及びかねない。 完全な手詰まり。大きな力は時に災いを呼ぶって言う言葉がぴったり来る状況だ。 情報を集めすぎるな、っていう大物書き手さんの言うことも分かる気がする。 情報っていうものは、扱いが非常に難しい。どうしたものやら。 「あのぉ……」 「ああ、お帰り、何か良い物はあった?」 一つしかない扉が僅かに開き、小さな女の子がひょっこり顔を出した。 彼女はタイトルロゴ作成人。ある意味読み手のkskstやクロスロワ書き手並みにイレギュラーな存在だ。 彼女が誰なのか、チートな情報量を持っている俺でも分からない。 親愛の物語は彼女に期待していたようだが、俺の見たところ普通の少女にしか見えない。 後々、チートな力でも覚醒するのだろうか、書き手ロワだからあながち冗談とも言えないな。 そんな彼女だが、流石にびしょ濡れな状態は嫌なのか、先程服を探しに一階にとてとて降りていった。 扉から見える彼女の顔から察するに、やはり『お決まり』どおり服は見つからなかったか。 それとも、露出度が高かったりマニアックな服でも見つけたのだろうか。 「とりあえず、入ってこれば?」 「ええっと、そうなんですが……なんというか……」 うん?彼女の表情が少しおかしい。 困っている、というより怯えている、といった感じだ。 まさか幽霊でも見たとか言うんじゃないだろうな…… 「埒があきません、とびーはちは嘆息をもらします」 確かに、ロゴ作成人のものではない声がした。 おいおい、マジで?これはひょっとしてヤバイ状況なんじゃないか。 頭が警鐘を鳴らし出した。警戒警報、警戒警報。 部屋に入ってきたロゴ作成人の背中に大仰な槍を突きつけて、一人の少女が部屋にずかずかと不法侵入。 出て行ってくれと言いたいところだけど、よく考えたらこの家、俺のでもなかったな。 ともかく、状況から察するに作成人は彼女に脅されてやむなくこの部屋まで帰ってきたようだ。 必死で頭を動かし、侵入者である彼女の情報を最近読んだ書き手バトルロワイアル3rd@wikiから捻り出す。 そうだ、御坂美琴の姿をした彼女は○ロワ書き手、びーはち氏。 ギャグキャラだったかと思うとマーダーになって、最近ではステルスマーダーに転向したはず。 違う、重要なのはそこじゃない。しっかりしろ俺。 彼女が居ると言うことは…… 「やあ、こんにちは」 一番会いたくない男が、そこにいた。 入室:2(スカイプ乱入の読み手さん、バナナを咥えた蒼星石)ROM:2 スカイプ乱入の読み手さん:次は安全そうな人物について お知らせ:甘楽さんがログインしたようです 甘楽:は~いこんにちは!皆のアイドル、甘楽ちゃんでーす☆ 甘楽:って、元ネタ知らない人からしたらどん引きですねw 甘楽:改めてこんにちは!甘楽です。末永くヨロシク! バナナを咥えた蒼星石:ふむ、これまたテンションが高い人物が入ってきたね バナナを咥えた蒼星石:常識人の私から言わせて貰うと、もう少し落ち着いた方が良いのではないのかね? スカイプ乱入の読み手さん:どの口がそれをいいますかw>常識人~ スカイプ乱入の読み手さん:こんにちは、甘楽さん 甘楽:入ってきて早速ですけど、偉大な先人さん達に敬意を払って私から情報を開示させていただきます 甘楽:私たちは全部で4人。男が2人、女が2人です 甘楽:私たちが出会った中で安全そうな人物は 甘楽:大きなカナブン、浴衣を着た幼女、スバル、金田一の高遠 甘楽:高遠は、細目に胡散臭そうな顔をしてるんで見れば分かるかと 甘楽:オッドアイで男装の少女、でっかい二足歩行のワニ、説明大好きな人、ひぐらしの古手梨花 甘楽:格好いい詩人さん、どでかい十字架背負った黒髪の男 甘楽:ガイバーなキョン、ネコ、スク水を着たキョンの妹 甘楽:これぐらいですかね、ご静聴ありがとうございました! 甘楽:え~と、他に何かありましたっけ? 内緒モード バナナを咥えた蒼星石:(君達の中に金色の変な生物はいるかね?) 甘楽:(そんな変なのいませんよw) 甘楽:(すいません、ちょっと連れと話してくるので置物) バナナを咥えた蒼星石:(ふむ、それではしばし待つとしよう) 甘楽:(確認取れました、貴方がいってるのは、びーはちさんで間違いないですか?) バナナを咥えた蒼星石:(ああ、間違いない。もしかして……今は中の人かね?) 甘楽:(そのようです、ということは貴方は変態紳士さん?) バナナを咥えた蒼星石:(いかにも、想いのとと君も共に行動している) 甘楽:(こんな所で早くも知り合いと再会できるなんて、なんだが運命的ですねw) 甘楽:(あなた方は信頼できそうなので、こちらも情報を開示します) 内緒モード スカイプ乱入の読み手さん:(すいません、少しお伺いしたいことが) スカイプ乱入の読み手さん:(こちらの素性がばれそうですが、この際仕方ありません) スカイプ乱入の読み手さん:(ガイバーなキョン、ネコ、スク水を着たキョンの妹の情報を持っていたのはどなたですか?) 甘楽:(いやぁ、もてる女は辛いですねえ) 甘楽:(すいません、こちらの話ですw) 甘楽:(確か、その情報を持っていたのは……) 「どういうことや……」 「ふむ、これは少し複雑になってきたね」 シティーエリアのとあるレストラン。 想いのととは息を呑み、変態紳士は思考にふける。 「何がどうなってるの?」 「俺にも分からん……様々な想像は出来るがな」 「でもこれ、やばいんじゃないか!?」 ビバークエリアに存在していた洞窟内。 kskロワ書き手三人は思わず唸る。 内緒モード 甘楽:(こちらにいるのは前述のびーはち氏、タイトルロゴ作成人) 甘楽:(私は一般学生ロワのふべと申します) 甘楽(あと、私たちのリーダー、喪失の物語さん) 甘楽:(でも、不思議ですね。ログを辿ってて気付いたんですけど) 甘楽:(喪失さん、読み手さんが言ってた危険な人物と外見がぴったり一致するんですよね……) 甘楽:(すいません、一応本人に確認してきますねー) 甘楽:(確認取れました、何か彼も色々あったみたいで……) 内緒モード 甘楽:(私たちのリーダー、喪失の物語さんですね) 甘楽:(彼、その三人のことを気にかけてましたよ) 甘楽:(確か、「あの三人には悪いことをした」って言ってました) 甘楽:(彼、一時期マーダーに脅されて強制的に協力させられてたらしいです) 甘楽:(その時にその三人と出会ったらしくて) 甘楽:(最終的にチート覚醒して誰も傷つけることなくその場を収拾したらしいんですけど) 甘楽:(その時に三人を気絶させちゃって、説明する前に時間が来て旅の扉をくぐったそうです) 甘楽:(で、次のエリアでその三人とはぐれちゃったらしくて) 甘楽:(「もしその三人が次のエリアで死んだら俺のせいかもしれない」って悩んでました) 甘楽:(ええと、もしあなた方がその三人でしたらそうだと言ってくださると嬉しいんですが……) 甘楽:(とりあえず、彼は今、対主催として頑張ってますよ) 時系列順で読む Back 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです Next 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 投下順で読む Back 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです Next 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです 変態紳士 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです 想いのとと 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです kskst 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです うっかリリカルロリィタ 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです 必殺の土下座通信士 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 望み びーはち(仮称) 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 望み 喪失の物語 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです ふべ 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです タイトルロゴ作成人 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編) 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです ナナンシー 第一回書き手ロワ3rdチャット~集えパロロワ書き手~(後編)
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600: 名無しさん(ザコ) :2017/07/02(日) 09 39 10 ID i6E5XDLg0 ジェット=エンデューロ(アイルドアームズ3rd) アガートラームB/V2の豊富な弾数が特徴のユニット。 これを生かして反撃無双と洒落こみたいところだが、生存性能は今一つなので、 よほど優秀なアイテムで補強しない限りは難しい。 かといって射程1-3のため後方支援には向かず、最大火力も1500と低いので、 なんとも使いどころが難しい感じになっている。 総評としては、SP50の脇役としてはこんなものだろう、といった性能。 キャラがそろわないうちは出番もあるだろうが、後半はベンチが定位置になるだろう。
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#menu2 #17 英文メール 場面別サンプル雛形 例文集 不在メール編! オフィスを留守・外出する際には、日本語に加え英語の不在通知を自動返信するように設定しましょう!以下にメール例文・サンプルを掲載します。状況にあわせて使えるもをご活用ください。 なお、例文の日付書式は英国式で記述します。米国式・英国式など日付の記載方法の違いについては、"日付の書き方"を参照ください。 ボイスメールでのサンプル応答(留守番電話メッセージ)は、"留守番電話編"を参照ください。 不在メール 不在メール例文集 外出の場合 Dear sir/madam,I am now at the XXXX. I am back in the afternoon. With the apologies for the inconvenience. 現在、XXXXにおります。午後には戻る予定です。ご不便をお掛けいたしますがよろしくお願い致します。 Thank you for your message. I am currently out of the office, and will return on 8th March 2011. I will reply to you as soon as possible. For urgent matters regarding XXXX, please contact Mr. Ringo. For other items, please contact Mr. Paul. ご連絡ありがとう御座います。現在外出中です。2011年3月8日に戻る予定です。戻り次第連絡いたしますが、XXXXに関する急用についてはMr Ringoまで、その他についてはMr Paulまでご連絡頂きますようお願い致します。 I am out of the office until 5th February and I have no access to my E-mail. Apologies for the delay in responding. Please contact John for urgent matters. 2月5日まで外出となりメールが確認できません。返信が遅れますことをお詫び申し上げます。 急用についてはJohnまでご連絡頂きますようお願い致します。 I am out of the office and will back on 20th Feb 2011. If you need immediate assistance please contact George or Ringo.Thank you. ただいま外出中です。2月20日に戻ります。急用についてはGeorge、まはたRingoまで連絡ください。よろしくお願い致します。 不在メール例文集 長期休暇の場合 I am out of the office from 27th December to 7th January, and will be back on 8th. I have a limited e-mail access. Sorry for any convenience. 12月27日から1月7日まで留守になります。1月8日まではメールの確認が難しい状況になりますのでご承知おきください。ご迷惑をおかけいたします。 I am on holiday and will be returning on the 7th June 2011. Please feel free to try and contact me on my mobile but be prepared to leave a message. 2011年7月7日まで休暇の為に不在です。何かあれば携帯までご連絡の上、メッセージをお願いします。 I will be out of the office on vacation Friday 13th April, returning Monday 16th April. 4月13日は休暇の為に不在です。16日の月曜に出社予定です。 不在メール例文集 出張の場合 I am on a business trip and I shall be back on 23rd April. Until then I have limited access to my E-mail. Apologies for the delay in responding. Please contact me on the mobile phone for urgent matters +81(0)90-0000-0000 現在出張中です。4月23日に戻ります。その間、メールへのアクセスが限られます。返信が遅れますことをお詫び申し上げます。急用については、携帯までご連絡いただきますようにお願い致します。 お薦めインターネット学習ツール 時間と場所を選ばずに英会話! オンライン英会話レアジョブ無料体験 テレビ・雑誌で話題のスカイプを利用したオンライン英会話!! パソコン・Iphoneで、時間と場所を選ばずに空いた時間で英会話ができます。 しかも、1回30分あたり125円という低料金。 英語を聞く・話す練習にはうってつけです。 今なら、メールアドレスを登録するだけで、無料で2回お試し受講できます。 日付の書き方 年月日の順序 アメリカ式とイギリス式 日付の表し方は、日本語と英語では順番が異なります。またアメリカ英語とイギリス英語で記述様式が異なります。 アメリカ式では、月→日→年の順で表します。 イギリス式では日→月→年の順でします。日付を序数詞で(1st, 2nd, 3rd, 4th, 5th, 6th…)、月をスペルで表したあとにカンマを打ち、年号を数字で書きます。月名を省略形で書く場合は、日付は序数ではなく、ふつうの数字で表すのが一般的です。 数字だけで表す場合はそれぞれの間をスラッシュで区切ります。その場合は年号を下2ケタで書きます。ただし、月と日付の順番がアメリカ式とイギリス式では逆なので、どちらが月でどちらが日付なのかわかりづらくなり、読む人に誤解を与えることがあるため、月はスペルで記述することをお薦めします。 年月日の順序 アメリカ式 月はスペル、日付を数字で表し、そのあとにカンマを打ち、年号を数字で書きます。月名は省略形で書くこともあります。 (例)January 10, 2008 Jan. 10. 2008 数字だけで表す場合 (例)1/10/02または01/10/08 年月日の順序 イギリス式 (例)10th January, 2008 10 Jan. 2008 月名を省略形で書く場合は、日付は序数ではなく、ふつうの数字で表す。 数字だけで表す場合 (例)10/1/08または10/01/08 日付の書き方 -st -nd -rd -th の使い分 序数詞のルール 1で終わる場合は"st"、2の場合には"nd"、3の場合には"rd"、それ以外には"th"を付加しますが、11、12、13は例外で"th"が付加されます。 1st,2nd,3rd,4th,5th・・・10th 11th,12th,13th,14th・・・20th 21st,22nd,23rd,24th・・・ 31th
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★必要なもの チートツール (今回はTempARを使います) ★手順 ①モンスターハンター3rdを起動します ②TempARをRとプレイステーションのマークのところを同時に押し起動します ③Decoder0(ディスアンセブラ0)に合わせます imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 上の図のようなところです imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ④次に上の図のように一番上のアドレスを☓を押して 0x09541390に変えます ⑤クエストに出発します ⑥調べたい座標の位置に行きます ⑦そして再びTempARを起動 ⑧そしてDecoder(ディスアンセブラ0)でセレクトボタンを押す ⑨0x09541390・0x09541394・0x09541398のFloat(フドウショウスウ)部分がツールの座標です
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ニルギンが書いてくださいましたッ!素晴らしい偽シナだよ目がほのぼのだよ!(何ソレ さぁとくと堪能したまへっ! ◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆ ●穴場はさいては山脈に ここはさいはて山脈のとある山。その4合目あたりに、冒険者たちの姿はあった。 「ねぇ。今どのあたり?」 そう問いかけるのは住所不定無職の・シェレイラ(a65939)。地図を開いていた蒼き激流の舞闘士・ニルギン(a55447)は眼鏡を正してあたりを見渡した。 「そうですねぇ。あと少し登ったところですね。私たちの足でいけば十五分といったところでしょうか?」 「ようやくお花見ができますのね。わくわくしますわ」 彼と一緒に地図を見ていたあなたに会えるその日まで・レイ(a71967)が顔を上げ、抱えていた本を抱きしめる。が、そばにいた幸いを祈る花・ユキ(a72129)は少し残念そうだった。 「はぁ、桜ドリさんも一緒だったらよかったのに」 彼女としては桜の花を持つドリアッドたちが持つそれと自然に咲く桜の両方を愛でたかったのだが、今回はいないようだ。 「やっぱり桜の下を陣取らねばねッ!」 と意気込んでいるのはニルギンの義兄である茜守狐・ジェネ(a27753)。彼もだが、みんなお花見をすごく楽しみにしているのだ。 「穴場というだけに、わかりづらい道だよね」 綺麗なものに憧れて・アリア(a78047)が道を見て呟く。恐らく普段はショートカットの為につかう道なのだろう。若干わかりにくい。 「まぁ、私が育った場所にやや近い場所ですかれね」 ニルギンはそういいながら地図を畳む。そして一同は再び歩き始めた。そして15分後。幾つもの桜が咲く広場へと到着した。 ●お弁当タイム! (桜でも見て和むとしようかしら。――なんて。この私が考えるとでも思ったら大間違いよ) 準備をする姿を見ながらシェレイラは笑う。待ち合わせに、最後に来た彼女はくすくす笑いながらジェネの頬をつつく。 「な、何なのだ!」 「ほら、桜の花びらがついてる」 彼女の言うとおりでジェネの頬や鼻の頭には花びらがついていた。その様子に笑いながらもアリアとユキはシートを広げ、レイとニルギンが準備を進める。旅団で作ったお弁当を広げると、いい匂いがした。 「さぁ、早速食べよう!」 アリアはそういってお皿とコップを配る。ユキがお茶を準備しており、ジェネとシェレイラも手伝う。 「みんなで作ったから、きっとおいしいですよ!」 ニルギンがそう言ってお弁当を開くと、美味しそうな匂いが鼻をくすぐった。 一段目 だし巻き卵 ・エビフライ ・オムレツ 甘酢たれがたっぷりかかった肉団子 二段目 桜餅 ・栗きんとん 果物入りのポテトサラダ ・金団豆 イチゴ ・巨大苺大福 三段目 サンドイッチ ・おにぎり ロシアンつみれ ・エビチリ つみれのから揚げ 花見に行かないメンバーも手伝ってくれた力作に、全員目が輝いていた。 「エビフライはみぃんな僕のねっ!」 「あっ! ユキも食べたいですっ!」 ジェネとユキが我先にとエビフライを取り、そんな姿が子供っぽい、とシェレイラはくすくす笑う。そして箸をつけようとして…ふととまったのはロシアンつみれ。一つだけ激辛なものが入っている彼女お手製のものであった。 「あら……」 「……辛いです」 ニルギンがロシアンつみれを口にしたが、どうやら激辛だったらしい。 「と、とにかくお茶を飲んで!」 アリアからお茶をもらい、ニルギンはそれを一気に飲み干す。そして一息付くと恥ずかしそうに一礼した。その様子もおかしく、シェレイラの口元は艶っぽく綻んでいる。 「こちらはふつうですわ」 レイもロシアンつみれを口にしていた。 「まぁ、ロシアンという辺りで危険な香りなんだけど…チャレンジしてみないとね!」 ジェネがエビフライをはもはもしながら笑い、ロシアンつみれに手を出すと……不通だったりした。反応に内心戸惑うジェネ。それにくすくす笑うシェレイラ。 「美味しい……」 アリアのにっこりした笑顔に、作った相手もさぞ喜ぶ事だろう。そう思いニルギンがちらり、とシェレイラを見るとまんざらでもない笑顔で別の料理を食べていた。 「えーっと、次はこれです♪」 ユキが選んだのはおいしそうなオムレツ。ふかふかで一口齧ると具の味が舌にじんわり広がる。 「う~んっ、大好物なんだよね!」 ジェネが食べているのはだし巻き卵。こっちmふわふわで優しいだしの味がのんびりとさせる。 「いい炊き具合……」 アリアが食べているのは金時豆。落ち着いた甘味が箸休めにはちょうどよく、お茶にもあってなかなかよい。 「やっぱり、ピクニックには最適ですわ」 サンドイッチを食べながらレイがぽつり。新鮮な野菜のしゃきしゃき感が心を弾ませてくれる。 「こういうのもいいわね。うん、丁度いい辛さね」 シェレイラはエビチリをぱくり。香ばしいエビとピリ辛のソースがよく絡んで口当たりがいい。 「お弁当って、みんなで食べると凄く美味しいです」 ニルギンが食べているは甘酢だれがたっぷりかかった肉団子。肉の旨味と甘酢の味が合い、食欲をそそる。それぞれがはもはもと美味しそうに食事をしているのだが……何気なく見ると一番そつなく食べているのはシェレイラである。 「こっちもなかなかねぇ~」 と果物入りポテトサラダを食べつつまったりしている。 「って、エビフライが……」 アリアが気づいたとき、既にエビフライはなかった。どうやら取り損ねたらしい。 「よかったら食べます?」 と、さり気無くニルギンが皿を渡す。とその傍らではジェネが皿に何本ものエビフライをのせ、幸せそうにはもはもしていた。 「こっちから取った方がいいですわ!」 「わわっ、これは僕のなんだよ~っ!」 レイがジェネの皿に手を伸ばし、ジェネがどうにか守ろうとする。それを見つつユキがくすくす笑い、おにぎりをもぐもぐ。 「確かに、そっちから取った方がいいですね。ジェネさん、食べすぎはダメです」 そういいながらひょい、とエビフライを取るとアリアの皿へと乗せるのだった。 後不敵に微笑みながらも食物連鎖の頂点に立つような勢いで食べるシェレイラとそんな彼女に弄られるジェネを見つめながらアリアとニルギン、レイ、ユキはのんびりと食事をとるのであった。 ●桜の木の下で……。 ひと通り食事を済ませると各々自由に桜を愛でた。 「素敵なところですわ……」 「ええ…本当に」 レイとアリアはお茶を飲みながらのんびりと桜を愛でている。ひらひらと舞う桜の花びらはほんのり優しい薄紅で、見ているとなんだか心地よくて眠ってしまいそうだ。現にレイは小さく欠伸をしている。 「中身の無い状態で結構頑張ってると思わない?私」 「中身がないだなんて……。貴方は立派な『貴方』という中身があるじゃないですか」 シェレイラの何気ない一言にニルギンは首を横にふる。因みにジェネは今にも眠りそうなのか、こくりこくりとしている。 「んー…ちょっと眠いかも……」 「あらあら、ジェネさんったら……」 ユキがブランケットを持ってきてジェネの膝にかけてあげる。風はほんの少しだけ冷たいので用心のためだ。それから間もなくして、ジェネはすうすうと愛らしい寝息を立て始めた。 「ふふっ」 くすくす笑いながら、シェレイラはジェネのほっぺをぷにぷに。そしてちょっとだけ伸ばしてみたりしている。弟分で遊ぶのが楽しいらしい。それでも起きないジェネに「人気者はつらいわよね~」とか言ったりしている姿は悪戯好きな姉である。 「いい顔で眠っていますわ」 「今のうちに尻尾のお手入れ、しちゃいましょうか♪」 レイが頷き、ユキもなぜか用意されている柘植の櫛でジェネの尻尾を梳き始めた。レイはブランケットを正し、その寝顔に小さく微笑んだ。 「……私、ジェネ兄様と同じ年になったんですけど、なんか逆転してしまった気分です」 おやつを食べながらニルギンが感想を漏らし、アリアはお茶を飲みながらその光景を見ていた。 「それにしても、いい日和ですね」 そういいながら天を仰ぐと桜の花びらがひらひらと舞い落ちる。無言で見入るそのなか、ジェネだけが幸せそうな顔で「もう食べられないよ~」と小さく寝言を呟くのだった。 春の日は、こうして穏やかに過ぎていく。 (終わり) ◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆…◆ 書いてくださったニルギンに多大なる感謝を! またお願いしたいn(べしゃっ